統合失調感情障害って統合失調症とは違うの?
実は、僕も統合失調感情障害なんだ
最初は統合失調症と診断されていたんだけど、去年から統合失調感情障害に病名が変わったよ!
今回はその違いや、特徴。
気を付けることや、家族はどう接していったらいいかについて話していくね!
統合失調感情障害とは「統合失調症との違い」
統合失調感情障害とは、統合失調症と気分障害の両方の特徴を持つ病気です。
精神疾患の中でも複雑な症状が現れるため、診断や治療に専門的な知識が求められます。
この記事では、統合失調感情障害について、特徴や症状、診断基準、治療方法などを詳しく解説します。
統合失調感情障害
統合失調感情障害は、統合失調症の「思考や認知の異常」と、気分障害の「抑うつや躁(そう)」状態が同時期に現れる病気です。
患者さんによって症状の現れ方は異なり、診断には細心の注意が必要です。
統合失調感情障害の特徴
統合失調感情障害の特徴は、次の2つの要素が混在していることです。
- 統合失調症の症状(幻覚や妄想など)
- 気分障害の症状(うつ病や躁状態)
これらが同時期に一定期間現れることで診断されます。
統合失調症や気分障害と似ているため、専門医による正確な診断が欠かせません。
統合失調感情障害の症状
統合失調感情障害では、以下の症状がみられます。
- 統合失調症の陽性症状(幻覚、妄想など)
- 統合失調症の陰性症状(感情表現の乏しさ、意欲低下など)
- 気分障害(うつ病や双極性障害の症状)
これらが混在するため、症状を個別に評価する必要があります。
統合失調症
統合失調症は、脳の働きのバランスが崩れ、思考や感情、行動に影響を与える病気です。
主に「陽性症状」と「陰性症状」の2種類があります。
陽性症状
統合失調症の陽性症状は、現実には存在しないものを感じたり、異常な考えにとらわれたりする症状です。
幻覚
現実にはない音や声が聞こえる「幻聴」が代表的です。
他にも、視覚や触覚に影響が出ることがあります。
妄想
あり得ないことを信じ込んでしまう症状です。
「誰かに監視されている」などの被害妄想がよくみられます。
自我意識の障害
自分自身の考えが外から操作されていると感じる「作為体験」が特徴です。
思考の障害
考えがまとまらず、話が一貫しない状態が現れます。
行動の異常
目的がない奇妙な行動や、突然の暴力的な行動がみられることもあります。
陰性症状
陰性症状は、活動意欲や感情表現が減少する症状です。
気分障害
気分が不安定になり、日常生活に支障をきたします。
うつ病
気持ちが沈み、意欲が低下します。
眠れない、食欲がないといった身体症状も伴います。
双極障害
気分が高揚する「躁状態」と、沈む「うつ状態」が交互に現れます。
統合失調感情障害の診断基準
統合失調感情障害は、以下の診断基準に基づいて診断されます。
- 統合失調症の症状が現れていること
- 気分障害(うつ病または双極性障害)の症状が同時期に現れること
- 症状が他の疾患や薬物の影響によるものではないこと
これらの基準を満たすかどうかは、専門医による詳細な診察が必要です。
統合失調感情障害の原因
統合失調感情障害の原因は、完全には解明されていませんが、以下の要因が関与していると考えられています。
- 遺伝的要因
- 脳内化学物質(セロトニンやドーパミン)の異常
- ストレスや環境要因
これらが複雑に絡み合い、発症に至るとされています。
統合失調感情障害の治療方法
統合失調感情障害の治療には、以下の方法が用いられます。
- 薬物療法
抗精神病薬や気分安定薬、抗うつ薬を使用します。 - 心理療法
カウンセリングや認知行動療法(CBT)が有効です。 - 生活環境の改善
規則正しい生活リズムやストレス管理が重要です。
統合失調感情障害の方が気を付けること
統合失調感情障害と向き合いながら日常生活を送るには、以下の点に気を付けることが大切です。
1. 規則正しい生活を心がける
生活リズムを整えることは、症状の悪化を防ぐ重要なポイントです。
毎日決まった時間に起き、食事をとり、眠る習慣をつけましょう。
2. 無理をしない
疲れやストレスが症状を悪化させることがあります。
無理をせず、自分のペースで活動することが大切です。
3. 治療を継続する
症状が落ち着いても、治療をやめないようにしましょう。
自己判断で薬を中断せず、医師の指示に従ってください。
4. 信頼できる相談相手を見つける
家族や友人、専門機関に相談することで、孤独感が軽減され、適切な支援を受けることができます。
5. ストレス管理を意識する
ストレスが溜まりやすい状況を避け、リラックスできる時間を作りましょう。
深呼吸や軽い運動などもおすすめです。
家族が配慮すること
家族が統合失調感情障害の患者さんを支える際には、以下の配慮が重要です。
1. 患者さんの気持ちを尊重する
患者さんの気持ちに寄り添い、「無理に理解しようとしない」姿勢が大切です。
聞き役に徹することで、安心感を与えられるでしょう。
2. 病気への理解を深める
統合失調感情障害について正しい知識を持つことで、適切な対応ができるようになります。
医療機関の相談窓口や専門書を活用してください。
3. 過干渉を避ける
患者さんを助けたい気持ちが強くなると、過干渉になりがちです。
自主性を尊重し、必要なときにサポートする姿勢を保ちましょう。
4. 焦らない
症状の改善には時間がかかることもあります。
焦らず、長い目で見て支えることが大切です。
5. 家族自身のケアも忘れない
介護や支援を続ける中で、家族自身も疲弊することがあります。
適度に休息を取り、周囲の支援を頼ることも必要です。
まとめ
統合失調感情障害は、症状の複雑さから診断や治療に時間がかかることもあります。
しかし、適切な治療と周囲のサポートを受けることで、症状のコントロールが可能です。
患者さん自身は無理をせず、自分のペースを大切に。
家族は無理なく支えることで、共に前向きな生活を築いていけるでしょう。
病気を抱える方々が少しでも楽になりますように。
『ベホマズン!』